カワラバト

カワラバトには深い思い出がある。
小学生の頃、鳩を飼った。近所にカワラバトを繁殖させているお兄さんが居て、伝書鳩になるという。
番を買って来てミカン箱で育て、「ピジョン日記」を作り観察記録をつけていた。
初産の時に衝撃を受けた。孵った雛2羽のうち1羽を巣の外に蹴り出して殺してしまった。どうしてそんな事をしたのか今なお謎だが、目の当たりにして衝撃だった。2回目からはちゃんと2羽とも育てた。


撮影：2022年4月19日
カメラ：Nikon COOLPIX P1000

そのうち子供が増えていって、見かねた親父が大きな鳥舎を建ててくれた。


撮影：2021年4月23日
カメラ：Nikon COOLPIX P1000

タラップをくぐって鳥舎に入る事を幼鳥に教え、直線距離で500ｍ先にある山から鳥舎に戻るか試しに放してみた。必死に自転車をこいで帰ってみると、すでに鳥舎の上に居てタラップをくぐって入るのを見た時は感動ものだった。


撮影：2018年2月2日
カメラ：SONY Cyber-shot DSC-HX60V

ところがある日、朝1羽が死んでいた。原因はわからない。そして次の日もまた次の日も、朝1羽ずつ死んでいった。親父が言うには、「寄生虫かトマコ(イタチ)の仕業じゃないか」と。わけのわからないまま、自分はトマコのせいだと信じた。


撮影：2021年10月28日
カメラ：Nikon COOLPIX P1000

辛い決断で放すことにし、もうタラップから入れないようにして、泣きながら全員放してやった。1週間家の屋根に居たが、通りかかった大きな群れに混じり消えていった。そんな切ない思い出がある。

コメント 6

私は野鳥を見るのも好きですが、小鳥を飼うのも好きで、今も
十姉妹を飼っています。
昨年は、立て続けに４羽の雛が孵り一気に賑やかになりましたが、
見届けるかのように、一羽の老鳥が逝きました。
生きものを飼っていると必ず別れもありますが、それでも数が
少なくなると、また飼ってしまいます・・・。
by queso (2022-07-07 13:59) 

quesoさんこんにちは。
十姉妹も可愛いですね。性格がおとなしく温和なため、仲良くできるので多頭飼いにむいているそうですね。
私はセキセイインコを飼っていました。毎日のおしゃべりが楽しみで、面白かったです。
必ず別れは訪れ辛い思いをするんですが、また癒やしを求めてしまいますね。
by 風神 (2022-07-07 16:51) 

16，7歳の頃，訳あってキジの卵をチャボに温めさせた事があります。
確か2個だったと記憶します。2羽とも孵ったのですが，チャボのヒナが元気にピヨピヨ走り回る中，キジのヒナは無残な姿でした。異物だと感じたチャボが排除したのでしょう。
初産のハトの様に自分の子でも間違って排除してしまったり，托卵の様に人の子でも間違って育てる事もあるのですね。
by Enrique (2022-07-08 11:44) 

Enriqueさんこんにちは。
チャボは、我が子とそうでない者とを認識しているんですね。知能の高い鳥なんですね。
初産はほんとショックでした。鳥の世界も多種多様の不思議な世界で、知らないことだらけです。
by 風神 (2022-07-08 17:25) 

へええ、悲しい思い出ですね。
１週間も、そこに留まっているとは
なんか寂しいですね。
by 八犬伝 (2022-07-08 20:54) 

八犬伝さんこんばんは。
そうなんです、悲しかったです。
屋根の上ではだれひとり死なないですし、かと言って鳥舎に戻すと.....と思うと辛かったです。学校から帰ると屋根に居ますし、愛情かけていましたし、そんな日が続いて居なくなってからも毎日屋根を見ていました。
by 風神 (2022-07-08 21:25)